「親の介護は実子が基本」が、今は介護の標準になっています。
一組の夫婦には4人の父母がいるのですから、義理親まで手が回らないのが現実です。
そして介護は長期戦。
親と子の共倒れを避けるためにも、現実的な介護を組み立てることが最善策です!
なぜ実子で介護が基本なの?
ひと昔前の呼称「長男の嫁」、その一言ですべて背負わざるを得ない時代がありました。
でも家長制度はとっくの昔に終わりました。現代では「長男」や「嫁」はなんとも不自然な呼び方という認識が広まっています。
介護は長期に及びます。お金や相続、実際のお世話なんか実に生々しい話題の連続。義理の関係で遠慮をしたら自身が被ってしまうし、強く出るのもはばかられる。
そんな時こそ実の子供同士で遠慮なく話したり、場を和ませながらがいいんです。
親の介護は親のお金で
老後の資金は2000万円という話題もありました。そんな時代を迎えるのに、自分の老後資金を削って親の介護にまわしては本末転倒です。親の介護は親の資産の範囲内で収まるように予算を組みましょう。
介護サービスや特養ホームに入るにしても、資金はいずれ相続にも絡んできますので実子間でしっかり話し合ってもらうことが肝心です。
注意!親の口座が使えない!?
たとえ親が健康であっても窓口に行けなければ、本人確認ができないので代理でも親の銀行口座の引き落としができなくなります。
親が認知症になった場合は口座は凍結されるので、引き落としができなくなります。
脳梗塞の後遺症などで、字を書いたり言葉が不明瞭になった場合も口座が凍結される恐れがあります。
そうならないためにも、成年後見制度を考えておいたほうがいいかもしれません。
認知症などで十分な判断能力を持たない人のために代理で「後見人」を任命することができます。後見人は本人の代わりに、財産の管理や物品の購入、医療や介護など本人に代わって契約することができる。
しかし突然そんな話をしたら「自分の財産を狙っているの?」と親も気分が悪くなるかもしれませんよね。
できるだけ親の年齢が若いうちに「こういう制度があるんだよ」と話題に出したりするなどして、スムーズに受け入れられるようにする工夫が必要ですね。
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